食洗機で洗える水筒はまだまだ少ないですが、その中でも食洗機で洗える水筒をサイズ別に紹介します。また食洗機NGな水筒がどうしてNGなのか、併せて解説しますね!
洗える水筒モデル
・STANLEY クラシックボトル 1,000ml
・サーモス 600ml JOQ-600
・サーモス 350ml JOK-350
・プラスチックボトル 480ml
後半に、パナソニックのプチ食洗機NP-TCR4で洗える水筒のサイズを検証しました。
普段の学校や仕事に持ち歩く水筒。ですが、洗う時はそこが深くてスポンジが届きにくかったりと面倒ですよね。
家に食洗機があるなら一緒に洗ってしまえばラクでいいんじゃない?と思いますが、食洗機NGな水筒は多いのが現実。
気にせず入れちゃえばいいんでない?とお考えの方、私も同じです。
でも、いざ水筒が壊れてしまってからでは遅い…となる前に、食洗機OKの水筒の紹介・食洗機NGの水筒を厳密に食洗機で洗ってOKか紹介しますね!
ステンレス製の水筒の多くは食洗機NG
ステンレス製の水筒は、その耐久性や高級感から人気ですが、多くの場合、これらの水筒は食洗機非対応。
食洗機にかけることで、水筒が損傷したり、機能が低下する可能性があると言われています。
なので、食洗機に入れて良いかは取扱説明書を見て判断しましょう。
画像引用元:joi-501_web_0523-1_02 (thermos.jp)
ステンレス製の水筒が食洗機で洗えない理由
ステンレスはその名の通り、錆びにくい材質でできた合金です。
ステンレスは英語でstainless steelと言い、直訳すればステンレス鋼となり、これが日本での正式名称となります。stainlessとは「さびない」と言う意味です。厳密には「さびにくい」という意味も含まれます。
ステンレスは鉄(Fe)を主成分(50%以上)とし、クロム(Cr)を10.5%以上含むさびにくい合金で、他の材料に比較すると使用量が急激に伸び、その生産量をみると現在国民一人当たり熱間圧延材ベースで30kg程度使用されるようになっております。
ステンレスとは (jssa.gr.jp)
ステンレス製のフライパンは食洗機OKなのに水筒はNGなのどうして?
まさしく。それなのに食洗機NGなステンレス製水筒が存在するのは、下の理由からです。
・食洗機の高温な水でパーツが劣化・変形するおそれがある
・保冷・保温機能の低下のおそれ_底に貼ってある保護シートが剥がれてしまう可能性がある
・外側の塗装が剥がれてしまう
・部品が変形する可能性がある
・口が細くて深い形状が食洗機に向いていない
全部で5つありますね。順に見ていきましょう。
因みに、食洗機で洗えるフライパンの材質・食洗機用洗剤との組み合わせは素材で食洗機OKなフライパン・NGなフライパンの解説記事で詳述しています。
パーツが劣化・変形するおそれがある
食洗機は高温の水を使用しますが、ステンレス製の一部のパーツはこの高温に対応できず、劣化や変形が生じる可能性があります。
一般的に食洗機の洗浄水は低くて50℃、高いと70~80℃になります。素材によっては水筒のパッキンが高温に耐えられないケースがあるんですね。
ただ、水筒の素材はポリプロピレン・シリコンゴム・アクリル樹脂でできた製品であれば、食洗機程度の水温で変形はなさそう。
耐熱温度は100℃を軽く超えていますが、不安な方は食洗機に入れない方が良いです💦
保護シートが剥がれる
画像引用元:joi-501_web_0523-1_02 (thermos.jp)
高温の洗浄サイクルは水筒の保冷・保温機能を低下させ、特に底に貼ってある保護シートが剥がれやすくなります。
水筒は保温性を高めるため、外装と内装の間が真空になっています(魔法瓶)。真空処理を行うときに溶接をしますが、保護シートはその溶接部分を保護する役割をしています。
画像引用元:まほうびんの仕組み | 象印マホービン (zojirushi.co.jp)
また、ステンレス部分には保温性を保つためにコーティングが施されたりしていますが、これが食洗機で剥がれてしまう場合も。
食洗機は水の勢いも強いので、コーティング剤・塗料が剥がれるリスクは考えられるのも納得ですね。
象印の水筒内部にはフッ素コーティングが施されており、撥水性が上がり汚れや飲み物のニオイがつきにくいよう工夫されています(ラクリアコート)。
外側の塗装が剥がれる
食洗機の洗浄過程で外側の塗装が剥がれやすくなり、見た目の美しさが損なわれる可能性があります。
形状が食洗機に向いていない
形状が複雑なアイテムに対して十分な洗浄効果を発揮しにくいため、口が細くて深い形状の水筒は洗い残しが生じやすいと言われています。
ただ、パナソニックの食洗機であれば高さ2m程度まで飛ぶほどの水圧で食器を洗浄します。洗い残しが生じる心配は少ないでしょう。
耐熱性に優れた水筒は食洗機でも洗える
耐熱性に優れた素材を使用した水筒は、食洗機でも洗浄が可能です。
耐熱温度の高いプラスチック(ポリプロピレン)やアクリル樹脂、シリコンゴムを使った水筒が代表例ですね!
では実際に食洗機OKな水筒はどれか見ていきましょう!
食洗機で洗える水筒4選
では食洗機OKな水筒は具体的に何なのか。この章では4つ紹介しますね。
順に見ていきましょう。
STANLEYから販売されているモデルで、持ちやすいよう側面にグリップも付いています。製品の詳細は以下の通り。
【容量】1L
【サイズ(約) 】径9.4cm×高さ35.8cm幅11.7cm
【重量(約)】800g
【保温効力】85度以上/6時間
【保冷効力】5度以下/6時間
【保証】1年間
サーモス(THERMOS)から販売されているモデルで、スポーツドリンクも入れてOKです。色のラインナップもパステルカラーが多めなので、自然と馴染みますね。
【仕様】
・カラー:ブラック、グレーグリーン、ラベンダー
・容量(L):0.6
・サイズ(約) :径4cm×高さ24cm幅7cm
・本体重量(g):300
・材質:内びん、胴部(ステンレス鋼、ポリエステル樹脂塗装)、フタ(ポリプロピレン)、せん本体・パッキン(飽和ポリエステル樹脂・シリコーンゴム)
【機能】
・保温効力:74℃以上(6時間)
・保冷効力:9℃以下(6時間)
・せんユニットも金属本体も食洗機対応
サーモス(THERMOS)から販売されているモデルで、上で紹介したJOQシリーズではなくJOKシリーズとなります。
JOQシリーズの350mlモデルは使用3カ月程度でパーツの爪が折れてしまうとレビューが多かったので、JOKシリーズを紹介しますね。
●サイズ●
・本体寸法 / 幅×奥行×高さ(約cm):6.5×7.5×18
・容量(約L):0.35
・口径(約cm):4
・本体重量(約kg):0.2
●保温・保冷効力●
・保温効力(6時間):64℃以上
・保冷効力(6時間):11℃以下
色々なキャラクターが印字された水筒が見つかりました。魔法瓶加工ではないため保温性は劣りますが、食洗機対応なのでお手入れがラクですね。
・サイズ 約 幅9.5×奥行7.9×高さ21(cm)
・容量 本体:約 480ml
・重量 約 137g
食洗機NGな水筒の正しい洗い方
食洗機NGな水筒は食洗機に入れてはいけない理由を解説しました。
では、そんなNG水筒たちはどう洗えば良いのか。基本的に手洗いして乾燥させればOKですが、より長持ちさせるためのコツなど紹介していきますね。
私も食洗機NGな水筒だろうが食洗機に入れて洗っていましたが、ちゃんと手洗いして管理しようと思います。。
水筒の基本管理
日常のお手入れは、水筒の寿命を延ばすうえで非常に重要です。洗浄後は十分に乾燥させ、カビや雑菌の繁殖を防ぎましょう。
水筒をちゃんと洗えるよう柄のついたスポンジも販売されているので、上手く使って底の汚れも落とします。
茶渋が付いたら酸素系漂白剤で付け置きする
茶渋や頑固な汚れがついた場合は、酸素系漂白剤を使用してつけ置きすることで、効果的に汚れを落とせます。
洗剤に酸性・アルカリ性・中性があるように、漂白剤にも目的に応じた種類があります。酸素系・塩素系の違いを以下に引用しますね。
「酸素系漂白剤」の成分は、過炭酸ナトリウム。ぬるま湯に溶けると「過酸化水素」と「炭酸ソーダ」に分解されて酸素が発生することによって、漂白効果が表れます。
一方、台所用ふきんなどの漂白によく使われる「塩素系漂白剤」の主成分は「次亜塩素酸ナトリウム」と「水酸化ナトリウム」。これらはステンレスに錆(さび)を発生させる恐れがあるので、水筒の漂白には「酸素系漂白剤」を使いましょう。(シャボン玉石けん株式会社・川原さん)
水筒&スープジャーの洗い方 週1回の酸素系漂白剤ケアで汚れスッキリ|PLUS THERMOS(プラスサーモス) ~日々の暮らしのヒントに~
水アカ(白色の汚れ)にはクエン酸を使う
白く濁った汚れにはクエン酸が有効です。これを使ってこまめにお手入れを行い、水筒の美観を保ちましょう。
白く濁った汚れの正体は金属イオンの塩であり、水に溶けるとアルカリ性を示します。そのため、酸性を示し中和できるクエン酸が有効なんですね。
クエン酸を1Lあたり20gの割合で溶かした水溶液を作り、中に水筒のパーツを1時間ほど浸せばOK。
食洗機NGの水筒を洗ってしまったとき
最近では食洗機対応モデルが出てきたものの、まだまだ食洗機NGが多い水筒。
もし食洗機NGな水筒を食洗機で洗ってしまった場合、少しでも水筒を長持ちさせるにはどうすれば良いでしょうか。次の2パターンがあります。
・中身の漏れがないか確認する
・塗装が激しく溶けている、剥げている場合は買い替えを
それぞれのパターンで解説しますね。
中身の漏れがないか確認する
洗った後には、水筒の中身が漏れていないかを確認しましょう。もし中身が漏れていれば、水筒の損傷が考えられます。
例えばパッキンの損傷があれば、組み立てて水を入れ振ると漏れてくるはずです。
塗装が溶けている、剥げていたら買い替えを
食洗機の使用によって塗装が激しく溶けたり、剥がれたりしている場合は、買い替えがおススメ。水筒の保温・保冷機能の低下が考えられるためです。
残念ながら復活することはありません。。
安全性や使用感を損なわないよう、適切な水筒の選択が重要ですね。
プチ食洗機NP-TCR4で洗える水筒のサイズ
では、2~3人までの食器量18点が洗えるパナソニックのプチ食洗機NP-TCR4は、どのサイズまでの水筒が入るでしょうか。実際に入れて検証してみました。
NP-TCR4は食器カゴが前世代より改良されており、天井までのスペースが拡大・背の高いものも安定して起きやすいように工夫がされています。
画像引用元:省スペースに置けて、約3人分の食器が入る | 食器洗い乾燥機 NP-TCR4(プチ食洗) | 商品一覧 | 食器洗い乾燥機(食洗機) | Panasonic
本ブログではパナソニックのプチ食洗機NP-TCR4を21年8月に購入し、今日まで大活躍してくれています。
23/12現在では後継機のNP-TCR5が販売中。サイズ・スペックは同じです。
水筒を入れる場所は左奥がベスト
NP-TCR4では、食器の種類に合わせてカゴの作りが工夫されています。背が高くて細い水筒はコップ用に設けられた左奥のスペース(下図の青枠)が置きやすいですね。
そして、具体的に試した水筒は以下の3つ。順に見ていきましょう。
①水筒(高さ20.5cm, 直径6.5cm)
②水筒(高さ21.5cm, 直径7.0cm)
③お弁当保温ジャー(高さ14.5cm, 直径11.0cm)
おまけでお弁当保温ジャーも見てみました!
検証①水筒(高さ20.5cm, 直径6.5cm)
最初は食洗機庫内の高さ22cmにギリギリ収まるサイズで試してみました。高さ20.5cm・直径6.5cmサイズ。
結果、入りはしますがカゴを出さなければならないです。天井との隙間がギリギリなので、取り出す時も他のお皿を取り出してからがベスト。
大皿用に設けてあるカゴ手前スペースなら、簡単に入れられます。大皿は3枚分ほどは要らなくなりますが…
検証②水筒(高さ21.5cm, 直径7.0cm)
次に、検証①より少し縦長サイズを試してみました。高さ21.5cm・直径7.0cmサイズ。
結果、カゴ奥のスペースには入らず、手前にある大皿用スペースに置かなければ入りませんでした。
なので、一緒に洗う食器の中に大皿が少ない場合でないと洗うのは少々難があります。
検証③お弁当保温ジャー(高さ14.5cm, 直径11.0cm)
NP-TCR4に入る水筒の高さは分かったので、今度は直径を検証してみました。
直径が大きい水筒が我が家になかったので、代わりにお弁当保温ジャーを入れてみる事に。
サイズは高さ14.5cm、直径11.0cm。
結果、高さに余裕があるので奥のスペースに置けました。ただ直径が大きく手前にせり出すので、中央よりに置かないと大皿スペースに干渉してしまいます。
より大きいサイズの水筒を洗いたいならNP-TSP1
ここまで紹介したように、パナソニックのプチ食洗機NP-TCR4には高さ20.5cm以上の水筒を入れると、他の食器スペースのロスに繋がります。
でも、もっと大きい水筒を食洗機で洗いたい!という方もいらっしゃいますよね。
でも台所スペースも大事なのよね。。
台所スペースをなるべく残しつつ食洗機のサイズを大きくしたい時は、パナソニックのスリム食洗機NP-TSP1がおススメです。
高さ22cmまでは入るので、NP-TCR4よりは水筒の種類も融通が利きますね。
まとめ
今回は食洗機に入れられる水筒の紹介、そして2~3人用に作られたパナソニックのプチ食洗機NP-TCR4に入る水筒のサイズを検証しました。
・食洗機非対応の水筒は食洗機で洗わない方が良い
・パーツの劣化による保温性低下
・食洗機対応の水筒はSTANLEYやThermosから発売されている
・パナソニックのプチ食洗機NP-TCR4で洗える水筒のサイズは高さ21.5cmまで
食洗機対応の水筒を揃えて、手洗いの負担を無くしていきましょう!最後までお読みいただき、ありがとうございました。