2~3人用のパナソニック食洗機NP-TCR4に入るフライパンの検証と、使う洗剤の注意点を解説します!
NP-TCR4で洗えるフライパンは直径22センチ
・鍋のフタであれば直径25センチ
・食洗機で洗えるフライパンはステンレスorセラミックの2種類
フライパンを洗うときは中性が無難
・研磨剤(炭酸水素ナトリウム)入りはNG
食洗機でフライパンや鍋は洗えるの?と疑問の方も多いですよね。
お皿が洗えるのはとても助かるんだけど、できればお鍋やフライパンも一緒に入れてラクしたい。
そんな方のために、食洗機で洗えるフライパンや鍋の種類、そして食洗機に入れる時のポイントを書いてみました。
我が家で2021年8月から使っているパナソニックのプチ食洗機NP-TCR4を使い、どのサイズの鍋やフライパンまでなら入るかも検証済み。
これから食洗機を買うのを検討されている方にも、もう買われた方にも参考になるかと思います。
・プチ食洗機に入るフライパンのサイズ
・食洗機で洗えるフライパンの種類
の2つの面からアプローチしてご紹介。
2~3人用のプチ食洗機では、ミドルサイズまでのフライパンが入ります!
食洗機に入れられないフライパン素材があるように、食洗機で洗えるお皿にも種類があります。詳しくはパナソニック食洗機NP-TCR4で洗えない食器一覧の記事にまとめました。
水筒の場合、食洗機に入れられない種類の方が多いです。ただ、最近は食洗機が普及してきたこともあり対応品が増えていますね。
食洗機に入れられる水筒の紹介・食洗機NGな水筒のお手入れ方法をまとめた記事を用意したので、気になる方の参考になれば幸いです。
プチ食洗機NP-TCR4にお皿を入れた時の余裕は上10センチ
我が家で使っている食洗機は、Panasonicのプチ食洗機シリーズです。
2~3人のご家庭におススメの1台。23/12現在、後継機のNP-TCR5が販売されています。サイズ・スペックは同じ。
食洗機の中では比較的小さく(幅55.0cm/高さ59.8cm/奥行34.4cm)、置き場所の制限が少ないです。
同じ2~3人用の食洗機、4人まで対応の食洗機でサイズを比較します。
タンク式食洗機として知られるラクアは正方形タイプなので、NP-TCR4と同じ性能を引き出す場合、NP-TCR4より大きいサイズのフライパンは実際入りません。
NP-TSP1は、直径26cmまでのフライパンも入るよう設計されています。
これに入るフライパンのサイズは目安どれくらい?という事で、検証してみました!
まずは扉を開けて、カゴから天井の高さを測ってみましょう。庫内のサイズは以下の通り。
この食洗機に、どれくらいのサイズまでフライパンが入るか?見てみましょう。
プチ食洗器NP-TCR4に入るフライパンは直径22センチまで
我が家は夫婦共働き家庭(二人暮らし)なので、Panasonicのプチ食洗器NP-TCR4を使っています。
こちらの食洗機でもフライパンは入るの?という疑問にお答えするべく、検証してみました!
全部で4種類検証しました。
①ミニフライパン(横35cm×縦15cm)⇒OK
②平底フライパン(直径26cm、取っ手含め45cm)⇒NG
③鍋(直径19cm、高さ9cm)⇒OK
④鍋のフタ(直径25cm)_おまけ⇒OK
検証①ミニフライパン(横35cm×縦15cm)⇒OK
今回は四角のミニフライパンを用意しました。サイズは、横が最大35センチ、縦は15センチほど。
ニトリで売っている、卵焼き用のフライパンですね。
これを食洗機に入れてみると、ピッタリですね。後ろに控えている容器を出さなくてもOK。
検証②平底フライパン(直径26cm、取っ手含め45cm)⇒NG
では次に、平べったいフライパンを入れてみます。サイズは以下の感じ。もう察している方もいるかもしれませんが。。
実際に入れてみると、取っ手は入りません。取っ手以外の部分もはみ出すので、取っ手が取れたとしても食洗機には入れられず。
このフライパンのフタ(直径26.5センチ)も、同じく入りませんでした…
検証③番外編_鍋(直径19cm、高さ9cm)⇒OK
おまけで鍋も検証してみました。サイズは下の通り。
食洗機には何とか入るサイズでした。ただ、奥行はMax使うので、後ろにあった容器はどかさないといけません。
工夫して入れないと食洗機の扉を閉めたときに引っかかるので、なるべく奥に入れる事がポイント。
検証④番外編_鍋のフタ(直径25cm)⇒OK
ある程度底のある鍋やフライパンは、直径が大きいと厳しいことが分かりました。ただ、鍋のフタであれば底は深くないので入ります。
最後に、直径25cmの鍋フタを入れてみる事に。お皿を土台にして上に置けば、ちゃんと洗えました!
タンク式食洗機ラクアは28cmまでのフライパンが入る(条件あり)
参考までに、サンコーから発売されているラクアでは、最大28センチまでのフライパンが入ります。
ただし、この場合は箸やスプーンを洗うためのトレーをどかさなければなりません。
箸やスプーンも一緒に洗う場合は直径25センチまでのフライパンに限定されるので、NP-TCR4と同じですね。
また、洗えるお皿の点数も16点と、NP-TCR4の18点よりは小型サイズになっています。
画像引用元:水道いらずのタンク式食器洗い乾燥機 「ラクア」 | 【公式】サンコー通販オンラインショップ (thanko.jp)
サンコーのラクアはタンク式食洗機、パナソニックのNP-TCR4は据え置き型(分岐水栓式)食洗機に大別されます。
この2者のメリット・デメリット、そして夫婦2人暮らしにはどんなモデルが適しているかをタンク式・据え置き型の比較記事に紹介しました。
フライパンを食洗機で洗う際のポイント3つ
ここまで、プチ食洗機NP-TCR4に入れられるフライパンの大きさを検証しました。22センチ程度までは洗えるとわかりましたね。
次に、フライパンの洗い残しを少なくする工夫をご紹介。
・他の食器と重ならないように配置する
・取っ手が外せるタイプのフライパンは外して入れる
・予洗いなどで軽い汚れは取っておく
順に行ってみましょう。
これは食器を洗うときにも使えるポイントです。
他の食器と重ならないように配置する
食器などと一緒に入れて洗う場合、食洗機の水がかかる箇所に置きましょう。
水のかかる箇所に置いていないと、汚れが取り切れません。
何点までなら食洗機に入れて洗えるか検証した結果でも、庫内で直接水が届かない箇所のお皿は洗えませんでした。
取っ手が外せるタイプのフライパンは外して入れる
取っ手があると、追加でスペースを必要とします。
さっきのフライパン検証でもあったように、取っ手を含めると庫内サイズを軽く超えてしまうんですよね。
なので、取っ手が取り外せるタイプのフライパンが便利です。取っ手を外し、フライパン部分と一緒に食洗機に入れればOK。
そのままだと食洗機で洗えないサイズでも、取っ手を外すと22センチ以内に収まって食洗機で洗えるかもしれません。
取っ手を外せるタイプで有名なのはサーモスですね。
予洗いなどで軽い汚れは取っておく
フライパンに油汚れや具材のかけらが残っていると、食洗機を使っても汚れが残ってしまいやすいです。
・ひき肉を炒めた後の油残り
・卵を炒めた後のカケラ
など、キッチンペーパーや軽いすすぎで取れるものは除いて、食洗機に入れましょう。
配管の詰まり予防にもなるのでおススメ。
予洗いをしておくと、食洗機の残さいフィルター詰まりも少なくできますよ!
素材で食洗機OKなフライパン、NGなフライパンがある
サイズの検証が終わったので、ここからはフライパンの種類についてご紹介。
市販のフライパンにはいくつも種類がありますね。鉄やテフロン、ステンレスなどさまざま。ですが、食洗機に入れて洗うと寿命が縮んでしまうものもあります。
食洗機に耐性があるフライパンは「ステンレス>セラミック>>>>他(テフロン・鉄)」と覚えておくと便利です。
素材ごとに食洗機で洗えるフライパン・洗えないフライパンがありますが、フライパンにも種類がいっぱいあって分からない…という方へ。
サーモス(Thermos)のフライパンは食洗機で洗えるので、こちらに紹介しますね。記事の後半で詳細を掲載しています。
セラミック・ステンレス素材は食洗機対応
それでは、食洗機に対応したフライパン・NGなフライパンには何があるのでしょう。具体的には、以下の通り。
フライパンを洗う時の食洗機用洗剤にも注意が必要で、フライパンの素材と使用できる食洗機用洗剤には注意が必要です。
食洗機用洗剤について、詳しくは食洗機用洗剤の成分やレビューで解説しています。
フライパンそれぞれの素材に適した食洗機用洗剤もご紹介。洗剤のコストパフォーマンスを知りたい方などの参考になります。
では、フライパンの素材別解説を順にしていきますね。
NG1:鉄製のフライパン(錆びやすくなる)
正確には、洗えるけれどおススメしない部類。アルカリ性・中性問わず鉄製のフライパンを食洗機で洗うのはお勧めしません。
鉄製フライパンの場合は、調理前に油を染み込ませて使います。
そして、その油が表面をコートし、料理の焦げ付き防止・フライパンの錆を防いでくれる役目。
なので、使用後に洗剤で洗うと、表面に馴染んでいた油が取れて、錆や焦げ付きの原因になってしまいます。
普段の手入れは、使用後にたわしで水洗いし、仕上げに油をひくのが基本。
もし洗剤で鉄製フライパンを洗ってしまった場合は、中火で加熱してフライパンの水気を飛ばしてから、必ず「油ならし(油引き)」を行いましょう。
鉄フライパンのお手入れ方法については、和平フレイズ株式会社HPに載っています⇒鉄フライパンの使い方・お手入れ方法 | 和平フレイズ株式会社 (wahei.co.jp)
NG2:アルミ製のフライパン(腐食の原因になる)
アルミ製のフライパンをアルカリ性の食洗機用洗剤で洗ってしまうと、腐食の原因になります。
なので、洗うとしても研磨剤の入っていない中性洗剤で洗う方が良いです。
「食洗機用洗剤や食洗機の取扱説明書にも、アルミ食器は洗えない」と注意書きされている事が多め。
アルミは、鉄よりも錆びやすいんですね。これは、金属の持つ「イオン化傾向」によるもの。
イオン化傾向は、その金属がどれだけ陽イオンになりやすいか(=錆びやすいか)を示します。傾向の大小は、以下の通り。
・Li>K>Ca>Na>Mg>Al(アルミ)>Zn>Fe(鉄)>Ni>Sn>Pb>H>Cu>Hg>Ag>Pt>Au
ややNG1:テフロン加工_フッ素加工(テフロンが剥がれる)
アルカリ性の食洗機用洗剤では洗えませんが、研磨剤(炭酸水素ナトリウム)の入っていない中性の食洗機用洗剤では洗えます。
表面にフッ素樹脂をコーティングしてあることがテフロン加工のフライパン。
・表面が低摩擦で滑りやすい
・物質がくっつきにくい
以上の特性を持ち、焦げ付きがしにくいのがメリット。テフロン自体は、酸にもアルカリにも非常に強い耐久性を示します。
しかし、テフロンとフライパンの金属部分を繋ぐ部分までアルカリ性食洗機用洗剤の粒子が到達すると、2つを繋いでいる化学結合が切れてしまうんですね。
テフロン加工フライパン表面に傷がついていると、傷からアルカリ性食洗機洗剤の成分が入り、テフロン-フライパンの樹脂間の結合が切れていきます
なので、テフロンが剥がれやすくなり寿命が縮む結果に。
食洗機に対応しているテフロン加工フライパンもありますが、その場合でもなるべく中性洗剤で洗いましょう。
ややNG2:セラミック(研磨剤なしの洗剤ならOK)
表面にセラミック樹脂をコーティングしているフライパン。テフロン加工よりも傷に強く、高温に強いのが特徴です。
しかし、研磨剤が入っている食洗機用洗剤を使うと、表面に細かい傷がついてしまうのでNG。
洗剤の成分に「炭酸水素ナトリウム(重曹)」が入っていたら、研磨剤入りです。
また、水道水に含まれる塩素・カルキは、そのままにしておくと焦げ付きの原因になってしまいます。食洗機で洗った後はしっかりと拭きましょう。
・研磨剤、つまり炭酸水素ナトリウム(重曹)の入っている食洗機用洗剤は使わない(表面に傷をつけてしまう)
・食洗機で洗った後は、水がついたままにしない(焦げ付きの原因になる)
OK:ステンレス
その名の通り、錆びない合金の意味を持つフライパンなので錆びません。
よって、ステンレス製のフライパンは食洗機に入れて洗っても問題なし。やや高価なのがデメリットですが。。
ステンレスは重いので、手洗いがしんどい方にとっては朗報ですね!
鉄にクロムを添加していくとだんだんとさびにくくなっていきます。10.5%以上のクロムを添加し非常にさびにくくなったものをステンレス鋼といいます。ステンレス鋼は耐食性以外にも 耐熱性・加工性・強度など優れた特性を備えています。意匠性にも優れ、メンテナンスが容易であることも大きな特徴です。環境に対する社会の関心が高まるなか、100%リサイクル可能な材料として高く評価され、大変注目されています。
鉄にクロムを添加するとクロムが酸素と結合して鋼の表面に薄い保護皮膜 (不動態皮膜)を生成します。この不動態皮膜がさびの進行を防ぎます。またこの不動態皮膜は100万分の3mm程度のごく薄いものですが、大変強靭で、一度こわれても、周囲に酸素があれば自動的に再生する機能をもっています。
ステンレス協会HP:特長 (jssa.gr.jp)
まとめ
これまで紹介した内容をまとめると、下の様になります(再掲)。
フライパンの中で、洗剤の成分を考えずに食洗機にブッ込めるのはステンレスのみ。
中性の食洗機用洗剤を使って食器と一緒に洗えば、手持ちのフライパンでも気を遣わずに食洗機に入れられますね。
中性の食洗機用洗剤はLIONから出ているので、こちらにてご紹介。
サーモス(Thermos):食洗機にも入れられるおススメのフライパン
ここまで食洗機で洗える・洗えないフライパンの素材を紹介してきましたが、食洗機に入れられるフライパンは具体的に何があるか?紹介しますね。
今回紹介するサーモスのフライパンは4サイズ1セットになっていて、全て食洗機対応となっています!
このフライパンが推せるのは下の4点。
・取っ手が取れる
・IH対応
・食洗機対応(フタ・取っ手部分は非対応)
・オーブン対応
取っ手が取れるので、普通なら食洗機に入らないサイズでも洗えます。
フライパンのサイズは 20cm(フライパン)、26cm(フライパン)、24cm(炒め鍋)、18cm(鍋)の4種類あるので、様々な料理に対応できますね。
フライパンのサイズによっては揚げ物料理ができないので、ご注意ください。。
4種類のサイズでどんな料理が作れるかは、サーモスのHPでたくさん紹介してくれています。料理の幅が広がりますね!
中性洗剤ばかり使うと食洗機の寿命が減ってしまう
ここまで、フライパンを食洗機に入れるなら中性の食洗機用洗剤を使うことをおススメしてきました。
ただ、中性の食洗機用洗剤ではアルカリ性の食洗機用洗剤と比べ、どうしても油汚れに対する洗浄力で劣ります。
食洗機の庫内はすすぎなどで毎回綺麗になるものの、中性の洗剤では配管に汚れが溜まりやすく、食洗機の故障に繋がることも。。
なので、中性洗剤の使用頻度が多い方は庫内の洗浄や、配管の掃除のためにアルカリ性の食洗機用洗剤を定期的に使用しましょう。
食洗機庫内のクリーナーを使って掃除しましょう
Panasonicから庫内洗浄用の洗剤が出ているので、こちらにご紹介。
使用の際は庫内全体にまぶす様に入れてから、通常運転すればOKです。
食洗機を長持ちさせるためにも、ぜひ使ってみてください。食洗機お手入れ方法も、Panasonicさんから出ています。
まとめ
食洗機に入れるフライパンの種類には注意が必要なことを書きました。
・ステンレスフライパンは食洗機で洗える
・フライパンを食洗機に入れるときは、中性の食洗機用洗剤を使用する方が良い
・洗うときは、予洗いで油汚れなどは取っておく
・プチ食洗機NP-TCR4では、直径26センチのフライパンは洗えない
・食洗機の配管や庫内の汚れを落とすには、専用のクリーナーがおススメ
2~3人家庭には丁度いいサイズのプチ食洗機NP-TCR4ですが、フライパンはそこまで大きなサイズが入らないのが現実。
少なくとも22センチまでのものが限界と考えてください。
また、フライパンでも食洗機に入れて洗う際は素材に注意しなければいけません。
食洗機の物持ちをよくするためにも、どのフライパンが食洗機で洗えるか、洗うときの注意点を気を付けて使いましょう!
フライパンについては食洗機に入れられる種類や大きさが分かったけど、水筒もよく使うから食洗機で洗ってしまいたいとお考えの方へ。
食洗機で洗える水筒・洗えない水筒とその手入れについて紹介した記事を用意しました。参考になれば幸いです。
ちなみに、食洗機で洗える水筒はサーモスから発売されています。